こんにちは、KURAKINスタッフです。
本日は【のこり染】のご紹介をしたいと思います。皆さんはのこり染と聞いて、どのようなイメージをもちますか?
のこり染とは、食べ物や植物を加工した後に出る「のこり」を使って染色する方法になります。
例えば、こしあんを作る際に出る小豆の皮や、果汁を絞った後のブルーベリーなどが原料となります。
人工的に作られた色ではなく口にするもので染められたという安心感と落ち着く色合いが特徴です。
原材料は全てそれを製品の材料として使用している企業様から譲り受けたものです。
KURAKINシリーズの製品は、すべて「のこり染」で染められています。 染まった色は、見ているだけで気持ちが落ち着くようなやわらかい色合いをしています。

のこり染のストーリー
当社の仕事は、繊維生地に色をつける仕事です。
この染色という工程。実は、かなりのエネルギーを消費します。
大量の水、そして熱エネルギーを使うのです。染布を水中に浸したあと60~135°まで熱し、そして最後、染色後の水は捨てます。
この通り、まったくエコロジーではないのです。
そこで、少しでも何か「染色」をキーワードにエコロジーな開発ができないかと思っていた頃、ある問い合わせがありました。
10年ほど前の2008年、岐阜県産業技術総合センターより、食品会社で使い終わった余剰物を色素に再利用できないだろうか、という共同研究依頼があったのです。早速開始しました。

最初の材料との出会いは、ピーナッツの渋皮でした。
渋皮とはピーナッツの周りにある薄い皮の部分です。岐阜県産業技術センターでは、当時ピーナッツ皮の研究をしていました。そこに、たまたま草木染が好きな従業員がおり、この渋皮の部分で生地を染めてみたところ、なんと綺麗な茶色に。
その方がその生地を当社へ持ってきてくれたことが始まりです。
その後材料の種類を増やすことになり、まずは、色の出そうな食品を扱う会社に、電話をしお願いすることから始めました。
しかし、当社の考えに賛同してもらえるところを探すのに苦労したり、やっと食品の余剰物をわけてもらっても腐ってしまったり、再度頼んでも来年の収穫の時期にしかない、と言われることもありました。
1年中いつでも再現良く染められるようになるまで、当社の染色技術を永年支えてきたベテラン染色職人の経験による知恵と、岐阜県産業技術センターの助けも借りながら、約1年かかりました。
出来上がった14色

2025年現在、14色のカラーがあります。(ワイン・あずき・くり・ほうれん草・ウーロン・ブルーベリー・おから・えごま・さくら・よもぎ・かき・ひわだ・ひのき・たまねぎ)
食品以外にも植物も利用しています。
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