映画「もったいないキッチン」撮影秘話

今回は前回に引き続き、映画「もったいないキッチン」撮影秘話についてです。

廃棄予定だった野菜

なぜ農家さんたちは野菜を捨てざるを得ないの?

前回は、少しでも形が悪かったり、葉が焼けて茶色くなってしまった野菜は売り物にならない、という日本の農家さんたちの現状を紹介しました。ではいつからこのような状況になってしまったのでしょうか。

横田さんは、それは戦後、食料生産の効率化が進められてからだとおっしゃいます。

もっと効率よくするために、中央に一気に収穫物を集めてそこから各地へ運ばれていくというシステムが出来たそうです。

大量生産化が進み、海外からの安い作物もどんどん輸入されるようになります。化学肥料や農薬も使われるように。今では種もほとんど(9割)海外からの輸入、肥料や堆肥も海外産の食品や家畜肥料の残りかすが多いのだそうです。

また、流通量が多い方が安くなるので、地域独自の地野菜はどんどん姿を消し、多様性も失われてきています。在来種というその地域でのみとれる地元の野菜は、代々そこで暮らす人々が大事に守り繋いできたものだと思います。そこには地元ならではの文化もあります。その野菜たちが姿を消すということは、文化も失われるということ。

ですが、このような野菜は見慣れない見た目のものも多く、どう調理して良いのか分からずあまり食べてもらえないという現状もあるのだそうです。

横田農場の隣にあった販売所

地元ならではの野菜の多様性に私たちももっと目を向け、受け入れていけば、地産地消がうまれ、地元の小規模農業がもっと活性化します。どこかの国からの野菜なんて買わなくても、地元でとれた新鮮な野菜の方がよっぽど美味しいはずです。例えそれが見慣れない見た目だとしても。しかしなぜか食料システムのせいでそれが当たり前じゃなくなっている。まずはそういう状況を知ってもらうことが大切、とおっしゃっていました。

もったいない精神はなぜ生まれた?

横田さんは、もったいない精神は日本だからこそ生まれたとおっしゃいます。

日本を含むアジアは、元々ヨーロッパの国々よりも比べ物にならないくらい人口密度が高かったそうです。そんな中、なぜ土地が痩せなかったのかというと、あらゆるものが循環していたからだそう。

限られた土地や資源で食糧を生産しなければならない。そのためにはなるべく無駄なものは出さずに暮らす術が必要不可欠だったのでしょう。

「何かを買うとき、何にお金を払っているのか、誰にお金を払っているのか、どんなシステムに投資しているのか、よく考える必要があります。農家は消費者に合わせて生産を変えていくので。」この言葉が心に残りました。

次回は、撮影秘話シリーズの最終話です。みなで収穫した野菜や廃棄予定だった食材を使ってのクッキングパーティーです^^

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カテゴリー: 社内の取り組み

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